ひつじの野望-創作編-

コレは茨城県の某所の県道のお話です

数年前に新たに営業所を新築する事になり
駆り出されて手伝いに行ってた時の事です

完成までに、約一ヶ月、泊り込みでやってたので、
それでも時間は、掛かった方かな、数年前ですから、
世情も普通でしたから、急く事も無く、のんびりでしたね。

建物に対して、北面と南面には、大きめの窓を設けました。
入り口の関係上、北・東側はシャッターを付け完成しました
車を倉庫の中まで入れるので、広い入口は必須なのです。
西側は、事務所兼生活スペースを･･･、営業所って触れ込みでしたし。


数カ月後
用事を言いつけられて、営業所まで足を運びました。
久しぶりに行ったら、廻りの手入れがいい加減な状態で、
北側シャッター前は草が伸び放題で、荒れてましたね。
不思議に思い所員に聞くと［どうも北側のシャッターおかしいんだよ］と、
言う始末、自分で開けて見ましたが錆び付いてるのか開きません
普通短期間で、錆びる事はありません。
外部に面するものなのですから、最低限の防腐処理はされてますから。
とりあえず、業者を呼んで見て貰う事にした、
このとき変だと気付くべきだった･････


業者がいじると、不思議な事に、あっさりとシャッターが上がるんだ、
私が原因は何か？と問うと、こんな返事が返って来た
「特に悪いところは無いですよ、錆ですか？　そんな事ないですよ」
だよねぇ、おかしいよね。
「この材質ステンレスですよ錆ませんよ、他の部品も何等異常無いですよ」
その当時の技術で持ってしても、ステンレスは自分から錆びる事は無い、
他の金属からの貰い錆びってのはあるけども、シャッターのレール全部が錆びるなんてこと、
絶対に考えられないものだし、と思ってると、続けて業者が言った。
「ただね、ここの場所なんか寒気がするんだよね」
業者はただ首を捻るばかり
言われてみて、敢えて気づいたって感じだけど、北側の草叢もだけど、
そこの付近が、何故か冷えてる、他と気温が明らかに違うんだ。
丁度、冷蔵庫のフリーザーを開けっ放しにした感じですね

業者は、開けたままで帰ったので、そのままにして、中で仕事してたら、
急ブレーキの音と、何かこう潰れた感じの、音が響いた。
その辺は、田舎ですから、県道を通る大型のダンプか、車の音くらいですから、
普段聞きなれない音な訳です。

接触事故かと思いきや、北側シャッター前の電柱に二人乗りの単車が
衝突していました
即座に警察と消防署に電話をし待機してましたが
その方はお亡くなりになってる様です

救急車と警察が到着し検証していきました
後ほど亡くなってると知らされました


それからでしょうか、まるで引き込むかの様に若者の単車が
突っ込む様に成ったのは････


そして、事故の起こるとき何故か北側のシャッターが開いてるんですよ････

現在、そこの営業所は、立地の不便さと、人員削減で閉鎖したので、
どうなってるかも不明ですし、改めて見に行こうなんて思わないですよ。

引っ張られたら厄介ですから。

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